Netflixドラマ『ウィッチャー』の正直レビュー

アンドレイ・サプコフスキ原作の『ウィッチャー』(ゲーム化もされています)では、原作のファンでもあるヘンリー・カヴィルがアイコン・ウィッチャー(魔法剣士)の「リヴィアのゲラルト」を演じています。彼は「コイン」と引き換えに任務を受け、町から町へと旅を続けます。彼の任務には通常、悪魔を倒すことが含まれます。入浴シーンも登場しますが、これは『ウィッチャー』のゲーム版や原作が好きな人にとっては信じられないほど貴重なシーンです。ゲラルトは常に、好感がもてる率直さで行動します。この作品は、カヴィルのしわがれた声による語りや、作品が一時中断されたことでも、さらに魅力を増しています。ゲラルトの物語では、ゲーム版と同様、エピソードごとに新たな任務が発生します。

彼が何をするのかは、見るとすぐに分かります。彼を雇う人物が、内容を説明してくれるからです。第2話では、穀物を盗む悪魔退治を手伝い、最終話では、人の内臓を噛むのが好きな珍獣ハントに出かけます。ゲラルトがメインではない時の『ウォッチャー』は非常にややこしくなります。初めの4話では、イェネファーという魔法修行をしている人物(筆者のお気に入り)が登場しますが、彼はただの脇役にすぎません。イェネファーの物語は、アーニャ・シャロトラが驚くべき説得力を持って演じており、物事がどうなっていくか正確には分からなくても、なぜそうなるかという本質部分はわかるという、ある種の夢の論理として、上手くまとまっています。

崩壊した城から生還した少女シリ(フレイア・アーラン)は、「ゲラルトを探して」という短い言葉を残します。シリは本編とは切っても切れないようで、シリが登場する5つのエピソードよりももっと長い間、ゲラルトに関連のある人物、場所、物を探しています。もしかしたらシーズン2では、シリはベビーヨーダのような同盟をウィッチャー・デスティニーと結び、ウィッチャーに守られながらウィッチャーの技を練習するのかもしれません。

この作品をただ「奇妙だ」と表現するだけでは、少し言葉足らずでしょう。初心者にとっては不思議な要素が盛りだくさんで、そのひとつがゲラルトの名前です。ウィッチャーはウィッチ(魔女)ではなく、人間にうち捨てられた種族であり、モンスターとの戦いなど、嫌がられる任務に従事しています。

ゲラルトには能力がありますが、さほど強力なものではありません。近距離戦では、火炎放射が可能ですが、あまり使わない上に、そのパワーの強さも不明です。ゲラルトの特徴は、彼を演じる俳優と同様、体格の良さとすばらしい剣さばきです。彼は予想通り、呪文を唱えることが出来るすごい戦士なのではないでしょうか。

あの『ゲーム・オブ・スローンズ』のような作品が好きな方には、絶対にお勧めです!